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あらためて、スタートアップ(ベンチャー企業)の存在意義ってなんだろう?

明けましておめでとうございます!ベースフードの代表の橋本です。
昨年の振り返りと本年の抱負をまとめる前に、スタートアップの経営に全力を注いだので、その意義やそうしないといけなかった理由ってなんだろうと思い、筆を進めました。(以下本文です)

 

意外なことに、スタートアップの存在意義をまとめた記事は、ネットで探してもほとんどない。

 

社会の変化の原動力となり、社会課題の解決・経済成長を促す

などとよく言われているが、本当だろうか?

 

大企業もイノベーションを起こしているよね?

特に日本では、大企業の新規事業・新商品がイノベーションの中心じゃない?

というのがよくある意見で、僕もそうなような、でもやっぱりそうでないような、もやもや感があった。

 

ぼく自身、大企業の新規事業の担当者とスタートアップの経営者のどちらも経験しているので、この問いに対して、自分なりの答えが見えつつある感じがあり、改めてまとめてみようと思う。

 

結論として、

大企業もスタートアップもともにイノベーションを起こしているものの、それぞれが得意とするイノベーション領域が異なるので、社会にはその両方が必要、そして、日本にはスタートアップ起因のイノベーションが不足しているのだと思う。

 

大企業の新規事業とスタートアップの事業の違いは主に以下と感じている。

a)ビジョン先行 ⇔ 既存事業/組織とのシナジー先行

b)ハイリスクハイリターンの社員 ⇔ ローリスクローリターンの社員(すいません...)

c)社外リソース中心 ⇔ 社内リソース中心

左:スタートアップ / 右:大企業

 

この3つの前提の違いにより、最適解が異なり、大企業の新規事業とスタートアップの事業の、得意領域が分かれていると感じている。

 

イメージで言うと、会社毎にイノベーションの連鎖があり、例えば、ソニーは、スタートアップの頃から大企業の今まで、ソニーらしいイノベーションを起こし続けているんだと思う。一方で、その連鎖から外れた、ソニーらしくないイノベーションが必要と感じる場合は、スタートアップが担うべきであると思う。そのようなアイデアを思いついた社員が、独立してスタートアップを立ち上げる、ということもあるのだと思う。

代表的企業として例にしただけでこの記事内容と関係ありません

 

a)ビジョン先行 ⇔ 既存事業/組織とのシナジー先行 について

 

大企業の新規事業は、今の事業あるいは組織とのシナジーが求めらる。株式会社◯◯がやる意味は何か?とよく聞かれる。

そうでないと勝てないし、それで良いんだと思う。

ただ、その結果、シナジーは無いけど、世の中をとても良くできるかもしれないアイデアを思いついたとしても、その企画書は捨てるか、シナジーを生むように曲げて進める、ことになる。

 

ここにスタートアップのチャンスがあると思う。

スタートアップは失うものがないので、良いアイデアを思い付いたら、それに賭けることができる。

また、そのようなアイデアに取り組めば、大手はイノベーションのジレンマが参入障壁になり、大手との対決を避けることもできる。

 

b)ハイリスクハイリターンの社員 ⇔ ローリスクローリターンの社員 について

 

人間と人間社会にとってのガソリンはモチベーションだと思う。

言い切るならモチベーションが全て。

個人のスキルも事業の成功も、モチベーションによる努力の結果。

 

当たり前だけど、ハイリスクハイリターンの方が、モチベーションが高まりやすい。

スタートアップは、ハイリスクハイリターンの社員で構成されているので、大企業よりお金や設備というリソースでは負けるが、モチベーションというリソースの一点突破で勝ち得る。

スタートアップの採用は大変だけど、受けに来てくれている時点で勇気の足切りができてたりする。

一方で、大企業は、優秀だけど安定を求めている人が多いので、チャレンジや失敗はどちらかと言えば不得意。

ハイリスクハイリターンはモチベーションの源泉なので、どんな勝負でも強いが、特にイノベーションはチャレンジが必要なので、決定的に有利と感じる。

 

c)社内リソース中心 ⇔ 社外リソース中心 について

 

今までの積み重ねから外れた、全く新しいチャレンジをする場合、

賛成してくれる人の割合やサポートできる知識のある人の割合が非常に少ない。

なのでお金・ノウハウ・人を社外を含めて広く探す必要がある。

 

例えば、大企業で予算を獲得する場合、社内の数人しかいない偉い人の賛成が必要だけど、スタートアップの場合、数多くいるVCや投資家の誰か1人でも賛成してくれればいいので、予算獲得の難易度が圧倒的に低い。

特に日本には、有望な投資先が不足しているので、市場にお金が十分に残っていてチャンス。

 

ノウハウについても、社員数が多ければ、会社の中で最も詳しそうな人に質問しに行きがちだけど、社員数が少なければ、社外で最も詳しそうな人を探して質問しに行く(そうするしかないからですが)。ただ、それを繰り返している内に、スタートアップは、会社に限定されない日本一(世界一?)のアドバイザリーボード(顧問団)を得ることになる。

 

採用においても、新規事業の初期の頃に大きな利益を出すのは不可能なので、シナジーのない大企業の新規事業の場合、社内のエース人材を当て続けてもらうのは難しい。

 

スタートアップの最大の価値はチャレンジ経験者を増やしていること?

 

世の中では、日々いろいろな問題が生まれていて、それをダイレクトに解決するアイデアはあるものの、なかなか実行に移されない。

そのアイデアが、大企業のイノベーションの連鎖の延長線上にあるものであれば、大企業が担うべきですが、そうでないものも多い(そもそも社会課題が多すぎる)。

なので、もっと多くの人が手を上げて、スタートアップとしてビジョン(社会課題解決)先行のイノベーションを起こさないと、社会は良くならないし、世界から取り残されてしまう、と感じています。

 

スタートアップとして始めた事業が大きくなり、不確実性が下がりシナジーが見えてきたら、大企業に売却して育ててもらってもいい。

また、スタートアップも徐々に大企業になるので、そのまま育てて、上手くいけばその会社なりのイノベーションの連鎖を持てばいい、と思う。

 

いろいろと言いましたが、最後に、

スタートアップの最大の価値はチャレンジする機会を増やし、チャレンジ経験者の数を増やすことと思う。

スタートアップでチャレンジした人が卒業して、起業してもいいし、大企業に新しい風を吹き込んでもいい。

年功序列の弊害が叫ばれている中、その課題解決のイノベーションがスタートアップという組織自体であり、その中であれば若くても、経営や重い役割もいきなり担えて、イノベーションを起こす能力をいきなり身につけれられる。

 

ベースフード社も、そんな教育機関としての役割も担いたいと思っているので、理想の会社作りを経験してみたいという人、募集中です!笑

shun.hashimoto@basefood.co.jp

 

お忙しい中、最後までお読み頂き、ありがとうございました!